“完成してから気づく”を防ぐ!間取り・収納で後悔しないための実例集
「思っていたのと違う…」を防ぐ家づくりの考え方
新築後に「もっと収納を作ればよかった」「家具を置いたら通れなくなった」と後悔する人は少なくありません。間取りや収納の失敗は、設計段階での“想定不足”が原因です。今回は、よくある失敗例と、それを防ぐための工夫を実例を交えて紹介します。
間取りで後悔しやすいポイントと改善のヒント
間取りの失敗は、生活動線と家具配置のイメージがずれている場合に起こります。図面だけでは気づきにくいリアルな生活目線を持つことが大切です。
実例① リビングに収納が少なく、常に散らかる
家族が集まるリビングはモノが集まりやすい場所。収納が少ないと、郵便物や日用品がテーブルの上にあふれてしまいます。
- テレビボードの背面に隠し収納を設ける
- 階段下やソファ背面を活用した造作収納を計画する
- 「出したままでも整って見える」棚・カウンターの活用
見える収納と隠す収納を組み合わせることで、生活感を抑えながら機能性を高められます。
実例② 洗濯動線が長く、毎日の家事が大変
洗濯→干す→しまうの動線がバラバラだと、毎日の家事負担が増します。設計段階で動線を一体化することが重要です。
- ランドリールームとファミリークローゼットを隣接させる
- リビングやバルコニーまでの距離を最短にする
- 室内干しスペースを常設し、天候に左右されない設計に
最近は「洗って→干して→しまう」が1か所で完結する間取りが人気です。
実例③ 玄関が狭く、収納不足で靴があふれる
来客時や家族の帰宅時に玄関が散らかるのは、収納計画不足が原因です。土間収納(シューズクローク)を設けることで解決できます。
- 靴だけでなくベビーカーやアウトドア用品も収納可能
- 玄関から直接リビングに行ける動線を確保
- 可動棚を採用し、季節用品の入れ替えもラクに
収納の「量」よりも「使う場所にあるか」が重要
収納の総量を増やしても、使う場所に合っていなければ意味がありません。暮らしの中での「動線上の収納計画」が鍵になります。
実例④ ファミリークローゼットを設けたが使いづらい
せっかく大きなクローゼットを作っても、位置が悪いと使われなくなります。たとえば、寝室の奥にあると日常使いが難しいケースもあります。
- 家族全員がアクセスしやすい廊下沿いに設置
- ランドリーと近接させて“片づけ動線”を短縮
- 家族で使うものと個人のものをゾーンで分ける
実例⑤ キッチン収納が足りず、カウンターが常にごちゃごちゃ
キッチンまわりの散らかりは、使用頻度の高いモノの“仮置きスペース”がないことが原因です。
- ゴミ箱スペースや調味料ラックを最初から設計に組み込む
- 電子レンジ・炊飯器など家電のサイズを事前に考慮
- 背面収納に可動棚+引き出し収納を組み合わせる
「見せる収納」と「隠す収納」を明確に分けることが、片づけやすいキッチンをつくるコツです。
家具配置を想定した間取りシミュレーション
完成してから「家具が入らない」「通路が狭い」と気づくケースも多く見られます。図面の段階で実際の家具寸法を配置してみることが重要です。
- リビングソファからテレビまでの距離(180〜250cm)を確保
- ダイニングチェアの背後には最低60cmの通路を確保
- 冷蔵庫・家電収納・ゴミ箱スペースの動線干渉を防ぐ
照明・コンセント位置の“見落とし”も後悔ポイント
設計時に意外と見逃されがちなのが照明・コンセント位置。家具配置と連動して決めるのが鉄則です。
- ソファ・ベッド周りにスマホ充電用コンセントを設置
- ワークスペース・子ども部屋はデスク位置を想定
- 間接照明で雰囲気を整えつつ、作業灯もバランスよく配置
設計段階で“暮らしのシミュレーション”を行う
図面だけでは分からないリアルな暮らしをイメージするために、生活動線や収納計画を「1日の行動」で確認することが大切です。例えば朝の準備、洗濯、来客、帰宅動線などをシミュレーションしてみましょう。
伊藤産業では、お客様のライフスタイルを丁寧にヒアリングし、「生活のリズム」に合わせた間取り提案を行っています。
まとめ:間取りと収納の“実体験”を重視した家づくりを
後悔しない家づくりは、「暮らし方」を中心に考えることから始まります。図面上の数値だけでなく、家族の生活動線や使う場面を具体的にイメージすることで、完成後の満足度が大きく変わります。
収納も“量”より“位置と使いやすさ”。
伊藤産業では実例に基づいたリアルな提案で、快適で長く愛される住まいづくりをサポートしています。



